「せどり」と「転売」という言葉、よく耳にするけれど混同されがちですよね。
最近では商品を買い占めて高く売る、いわゆる「転売ヤー」と呼ばれる人々がニュースになることも多く、「せどりも違法なのでは?」と疑問に思う方も多いと思います。
一見すると同じ「買ったものを売る行為」ですが、実は意味もイメージも大きく違います。
とくに副業で取り組む場合、この違いを理解せずに始めてしまうと、思わぬトラブルや違法行為に巻き込まれる可能性もあります。
逆に、正しい知識を持っていれば安心してスタートでき、健全な副業として長く続けることができるのです。
本記事では、せどりと転売の違いについて解説するとともに、どのような場合に違法になるのかについても解説します。

「せどりって転売のことだよね?悪いことなんじゃないの?」



「生産者と消費者をつなぐ正しいビジネスか、消費者を困らせる買い占め行為かなどで違うんだよ。」
せどりとは?
せどりとは、正規ルートで仕入れた商品をリサーチし、需要に合った価格で販売する「流通の最適化」を目的としたビジネスのことです。
分かりやすく言えば、「小売業の個人版」。スーパーやコンビニも、メーカーから仕入れた商品を売って利益を得ていますが、せどりもその仕組みと同じです。
- 例:家電量販店のセールで安く仕入れる → Amazonやメルカリで適正価格で販売
- 例:本屋のワゴンセールで仕入れる → ネットで定価に近い価格で販売
✅ ポイントは「正規の仕入れルート」と「適正価格での販売」です。
転売との違いはここにあり、せどりは一般的に合法で健全な副業として認められています。せどりが健全と言える理由
🏪 せどりが「健全」と言える3つの理由
① 市場にある商品を流通させているだけ
せどりは「商品を横取りして儲けている」のではなく、市場に出回っている商品を必要な人に届ける役割を担っています。
たとえば、本屋で値下げされた専門書を買い、それを探している人にネットで販売する。これはむしろ「需要と供給の橋渡し」であり、消費者にとってはありがたい仕組みです。
② 在庫リスクを背負う分、努力が必要
せどりは「簡単に儲かる」ものではありません。
仕入れのリサーチ、利益率の計算、商品の検品や梱包・発送といった作業をやる必要があります。
つまり、せどりをしている人は「リスクと労力を背負った小売業者」なのです。これは、ただ買い占めて高額で売るだけの悪質転売とは大きく異なります。
③ 需給バランスに基づいた正しい商売
せどりは「需要がある商品を適正価格で販売する」ことが基本です。
そのため、定価の何倍もの価格で売りつけるような行為は、本来のせどりのスタイルではありません。
あくまで市場における 「価格のゆがみを調整する存在」 であり、正しい形で行えば誰も損をしない商売といえます。
転売とは?
転売は、広い意味で「買ったものを売る行為全般」を指します。
「せどり」も広い意味で転売に含まれますが、現代の日本社会では、「転売」と明確なニュアンスの違いがあり、せどりは比較的健全で市場に貢献する手法として区別されます。
一方、転売は「高額プレミア販売」など、消費者や社会に悪い場合もあり、社会的イメージや規制上の線引きがあります。
すべてが違法ではありませんが、「買い占め・不当な高額販売」は社会的に嫌われ、場合によっては違法行為になります。
⚖️ 転売が犯罪になるケース
- 🎫 チケットの不正転売(チケット不正転売禁止法に違反)
- 😷 規制対象品(マスク・医薬品など国が規制する商品の転売)
- 👜 偽物や著作権侵害品を販売
これらは処罰の対象となるため、副業としては絶対に避ける必要があります。
三者が納得していれば健全


本来のせどりは「生産者(作る人)」「仲介者(せどり)」「消費者(買う人)」の三者が納得している形です。これが商取引の基本であり、健全な仕組みです。
野菜を作っている農家さんを生産者とすると、スーパーなどが仲介者(せどり)、スーパーに来るお客さんが消費者(買う人)になります。



たしかに。スーパーがあることで、農家さんも、野菜を買いたい人も助かってるよね!



そうなの!スーパーなどの仲介者は、その差額を受け取って収益を得る。この三者が得する関係性が成り立てば全く問題ないのよ。



みんながwin-winの関係であればいいんだね!
✅ まとめ
せどりは 「小売業を個人が行うスタイル」 であり、法律上も問題なく、むしろ仕入れ・販売・分析などを通じて ビジネススキルを磨く経験 にもなります。
ただし、チケットや限定グッズの買い占め・高額転売などは違法・迷惑行為に当たり、せどりとは別物として扱うべきです。
- せどり=正規の仕入れ→適正販売 → 合法で健全な副業
- 転売=広義では合法だが、買い占めや高額転売などは違法&社会的にNG
副業で取り組むなら「せどり=小売ビジネス」の考え方に徹することで、安心して継続できます。
迷った場合は、「生産者(作る人)」「仲介者(せどり)」「消費者(買う人)」の三者が得する形(win-winの関係)かどうか考えてみるといいでしょう。
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